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成書にも書かれているように、漢方の基本は気・血・水にあります。
これに実証か虚証かを組み合わせて治療していきます。
大切なことは見た目の症状も大事ですが、それ以上に患者さんの全身状態を改善していくことです。
患者さんの気を高めて自然治癒力を引き出していくことができれば素晴らしいですね。
切れ味のいい西洋薬はもちろん日常診療では欠かせません。
しかしじわっと心と体に沁み入るように効いてくる漢方薬も捨てがたいです。
一度漢方薬にはまってしまうと次回も漢方でお願いしますという患者さんが増えています。
「漢方治療」では、“どうすれば元の健康な状態に戻るのか”を基本概念として、病状を分類してからお一人おひとりに適した治療にあたります。

漢方薬と民間薬は間違いやすく、混同して使われます。
下利にゲンノショウコ、便秘にセンナ、皮膚病にドクダミ、イボにハトムギなどは民間薬と呼ばれ、ひとつの薬草に対し、一つの病気が対応しています。
これに対し、漢方薬は、いくつかの薬草で構成され、様々な病気に応用されます。
たとえば、葛根湯は、葛根、麻黄,桂枝、芍薬、大棗、生姜、甘草の7種の薬草で構成され、応用される病気は、感冒、鼻かぜ、熱性疾患の初期、炎症性疾患(結膜炎、角膜炎、中耳炎、扁桃腺炎、乳腺炎、リンパ炎)、肩こり、神経痛、蕁麻疹、等々です。
漢方薬と民間薬の根本的相違は、漢方薬には診断・治療体系が確立していますが、民間薬にはそのような体系はない、というところにあります。
具体的には、下表のようになります。
| 漢方薬 | 民間薬 | |
|---|---|---|
| 薬草 | 2種類以上 | 1種類 |
| 適応と禁忌 | ある | ない |
| 応用疾患 | 多数 | 1種類 |
| 使い方 | 漢方の基準に従う | 基準はない |
| 効果 | 概ねよく効く | 効くことも効かないことも |